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尊厳なき経済を立て直す日本の勝負 vol.03
尊厳なき生存競争・道徳なき利潤追求
突破口が拓けず、活気・活力が失われていく現代。
余裕なき生存競争により、目先の利潤しか考えない、考えられない経営者も増えています。
市場経済はすべてを商品とみなします。
判断基準は価値があるかないか。
そして、どれだけお金を持っているかどうかで付き合う相手を決めていきます。
共同体秩序意識はどんどん破壊され、マーケット秩序意識が蔓延しています。
人間に対する慈悲がない、暖かい慈悲がなくなってしまっているのが現代の経済です。
日本固有の活かしあい・助け合い・高め合う関係は薄れ、
競争・対立関係をベースにした利益と合理性を重視したWin-Lose・個人主義関係に価値観が移行しています。
道を決められたビジネスマンの心は疎外感・孤独感でいっぱいになりながらも、生き残るために必死に今を生きています。
そんなビジネスマンの心に寄り添う余裕もなく、社会の大きな流れは人間の心を置き去りにした状態で、消費扇動・価値の色付け・環境破壊に舵を切り、倫理道徳感の崩壊を招いています。
生きる方向性の喪失、希望なき未来
若者が働くことに誇りを持てない時代です。
経済フィールドに憧れモデルはいなくなり、社会人になってこんな仕組みに入りたくない、できれば働きたくないと感じる若者が多くいます。
AIによる脳機能の代替、雇用の危機が騒がれています。
今後は今以上に働く意味価値が失われ、人間の方向性も失われ、未来に希望が持てない社会へと変わっていきます。
生活のためだけに働く。
プライド・誇りではなく浪費の時間をただ費やす。
儲かるために生き残るために、我慢して合わせて演じるしかない。
ただでさえ働きたくないのに、意思疎通がはかれず分かり合えない組織も増えています。
チームプレーができないから、愛社精神も持てず、働く気力が失われていきます。
この先スタグフレーションが来た時に日本はどうなってしまうのでしょうか。
未来不信・未来不安が蔓延していても、突破口は見えない。
人間の尊厳性を破壊し、日本の精神性を阻害するこの危機をどう乗り越えていけばいいのでしょうか。
次回は問題の本質に迫りたいと思います。
美談年民
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